「サプライズ」ネタバレ感想 無力な人間ばかりだと思うなよ!見るがいい、これがホラー被害者の可能性だ!
今日見たのは2013年公開のホラー映画「サプライズ」。
一昨年辺りにSNSでその評判を見かけ視聴していたのですが、
いつの間にかアマゾンプライムに追加されていたので再度見て見ました。
あらすじって必要なのかな?という疑問が湧いてきたので今日は軽い紹介だけしてさっさと感想に移りたいと思います。
ネタバレが有るので注意です。
あらすじ
親の結婚記念日で別荘に集まった10人の家族。
楽しい食事会をしていた彼らの元へ謎のマスク集団が集まり、一家を次々と殺害していく。
しかし、そのうちの一人主人公、エリンは幼いころ、狂った父親からサバイバル術、そして戦闘術を叩き込まれた一流の戦士だった!
エリンは家に踏み入ってきた犯人の一人を金的でひるませ、ミートハンマーによる殴打の嵐で物言わぬ死体へと変える。
これが……犯人たちへのサプライズ!一方的な虐殺は、マスク集団とエリンの凄惨な殺し合いへと変わっていく……!
感想
いやー、まあ見る前からわかってはいたのですが、この映画は最高に好みですね。
パニックホラーを見た時に、こんなことを思ったことはないでしょうか。「この被害者たち無力すぎだろ!」「ほらそこだ!武器を奪え!いいからダメージを与えろ!10人がかりなら一人くらい殺せるぞ!やれ!」と。
同じ人間であるはずなのに、一方的にやられるだけの被害者たち。彼らの様子を見ていると恐怖よりも先に怒りが湧いてくることもしばしば……
この映画はそんな不満を100%解消してくれます!
片鱗が見えるのは最初の襲撃シーンから。食事中にボウガンの矢が打ち込まれ、家族の一人が死亡。
当然家族全員が恐怖でパニックに陥るのですが、主人公エリンは彼らとは違い、慌てながらも家族に的確な指示を出します。
まずは机の盾に隠れて家族を落ち着かせ、大広間から玄関近くまで椅子を盾に移動することを指示。
さらに自分は避難する際に暖炉の鉄棒を武器として回収することを忘れません。
家族の一人、ジョックのドレイクがギークのフィリックスに「お前はどういう生活してたんだ!?」と訪ねるのですが、
こちらとしてはエリンにそれを聞いてくれよ!と突っ込まずに入られません。
この後もエリンの行動は止まりません。
肩に刺さった矢を抜こうとするドレイクに、抜かずに止血するよう応急手当のアドバイスをしたり(刺さったものを抜くと出血がひどくなり死ぬ)
敵の侵入を防ぐため扉と窓をロックし、台所からナイフやミートハンマーを回収。
窓から彼女の髪を掴んだマスクマンの腕にノータイムでナイフを突き刺すなど、こいつ只者ではないポイントを次々積み上げていきます。
そしてその異常さが爆発するのが、窓を破壊し、斧を持ったマスクマンが彼女に襲いかかる場面。
倒れた状態から斧の一撃をかわし、男の金的を蹴り上げて動きを止め、膝頭をミートハンマーで叩き割り敵を倒し、極めつけに頭を十数回殴打し、完全に息の根を止めます。
そう、主人公エリンはただやられるだけの哀れな被害者ではない……むしろ逆!犯人共を容赦なく殺戮するこの映画最強の戦士なのだ!
このシーンは本当に大好きで、マスクマン襲撃からのエリン反撃の流れもさることながら、頭を二度殴り動かなくなったマスクマンをさらに追加で十回以上念入りに殴りまくるエリンの容赦なさがマジで最高です。
そして殺した直後にマスクを剥ぎ取り、家族に向かって「顔に見覚えは?」ですよ。
し、しびれるぜぇ~!
こんなの男の子なら誰でも「え、エリン姉さん!一生あんたについていきますぜ~!」とむせび泣きながら懇願せずにはいられません。
エリン姉さんはほんと、どの場面を切っても敵に容赦がないのがかっこいいんですよね。
終盤では金目当てでマスクマンを雇いやがった糞野郎どもフィリックスとジー、そして生き残った二人のマスクマンとエリンの全面対決が始まるのですが、そこでも慈悲はありません。
まずは罠に嵌り脚を負傷したヤギマスクを、ナイフを眉間に突き刺してぶち殺すと
(ここの残心シーンがまたかっこいいんですよね。殺しきれなかった時に備えて斧を構える彼女の姿が本当に様になっています)
斧と紐、岩ブロックを利用して玄関に罠を設置。
電灯を破壊し暗くなった地下室に敵を誘き寄せ、カメラの自動撮影とフラッシュを利用して自分だけが視界を確保。
丸太で敵の顔面を原型がなくなるまで連続殴打。
裏切り者のクソフィリックスは脳みそをミキサーにかけ、その彼女のジーは脳天にナイフを突き立てられ脳天から血をチョコレートファウンテンのごとく垂れ流しながら死亡。
最後にやってきた恋人であり家族殺しを持ちかけた黒幕クリスピアンも、説得に耳を傾けることなく首をナイフで掻き切り、トドメに目玉ごと脳みそにナイフを突き立て殺害。
徹底した私の敵はぶっ殺す精神に僕はもうメロメロです……。
と、こうして書くとホラーとしてはどうなの?グロいだけじゃない?と思われそうですが、それは杞憂というもの。
エリン以外はやはり普通の人間……というかパニックホラーの被害者そのものです。
無力な彼らがマスク集団の手にかかり死んでいく様子や、罠にかかって無残な死に様を晒す場面にはしっかりホラーの文脈で楽しめます。
また、エリンも最強ではありますが、ジェイソン・ステイサムほどの強者というわけではありません。
やはり人間。傷は負いますし、武器を持たない状態では流石に男相手だと分が悪いです。
そうした状況で隠れているエリンが敵に見つかりかけるようなシーンでは音楽・演出相まって非常に緊張感があります。
最強のエリンも……やはりここまでなのでは!?そう疑うような場面がいくつもあって最後まで飽きません。
まあ最終的には館に入った人間はエリン以外皆殺しなんですけどね!
全編通してグロテスクで、ラストのオチは少々ブラックではありますが……それさえ許容できれば十二分に楽しめるのではないでしょうか。
ということで今日は終わりです。最後にアマゾンのリンクをもう一度張って終わりにしたいと思います。では。