ぺんすけの感想記

いろいろな物の感想を付けていきます

最高の人生の見つけ方 ネタバレ感想 余命はあと僅か。六ヶ月で死ぬか?六ヶ月生きるか?死にかけ爺二人の答えがこれだ

 

 

 以前、ホビットを勧めてきた友人が最高の人生の見つけ方が滅茶苦茶面白かったと呟いていたので見てみました。

 

 滅茶苦茶面白かったです。

 

 主演爺二人の関係性が最高で……これは長い間語り継がれていく名作だろうなと見た後に思いました。

 

 皆さんも見てほしいです。アマゾンプライム特典で無料です。

 

 以下あらすじから感想です。

 

あらすじ

 

 二人の老人が不治の病にかかった。

 

 一人は国内有数の大富豪、一代で十億以上の資産を築いた病院経営者エドワード。もう一人は四十五年間自動車整備士を勤め、家族を養ってきたカーター

 

 二人は病院の方針で偶然にも同じ病室に入院することになる。

 

 金に物を言わせ身勝手に生きてきたエドワードと、真面目に生きてきたカーター。

 

 最初はいがみ合っていた二人は入院生活の中で徐々に友情を育んでいく。

 

 ある日、エドワードがカーターの書いた棺桶リストを見つけたことで物語は大きく動き出す。

 

 そこには、カーターが死ぬまでにやりたいと思っている出来事が綴られていた。

 

 エドワードはリストをこなそう。二人で旅に出るんだ!とカーターを誘う。

 

 出来っこないと最初は拒むカーターだったが、

 

 「お前は45年間我慢してきたんだろ?出来る。いや、『すべき』だ」

 

 というエドワードの言葉を受け、旅に出る事を決意する。

 

 余命六ヶ月。二人の爺が最後の瞬間を最高の時にするための旅が始まった。

 

感想

 

 あらすじを見た人、まあ確かに面白そうだけどありきたりじゃな~い?もっと目新しいのがみたいな~とか思ったでしょう。

 

 イエス!たしかにありきたりです。この映画以外にも同じような映画はいくつもありそうだ!私もそう思います。

 

 しかしですね、よくあるというのは、それだけ需要があるということなんですよ。

 

 貴方も心の底にはあるでしょう!それまで横暴だった金持ち爺がひょんなことが切欠で庶民的で真面目な男と友人になり、そいつと関わっていくに連れだんだん丸くなり人の心が解るようになる。

 

 そして真面目な男も、金持ちと関わることで自分の知らない世界に触れ、心の底から人生を楽しめるようになる……そんな物語が見たいという欲望が!

 

 安心してください。この映画はそんな欲求を完璧に叶えてくれます。しかも完成度はお墨付き、やれること全部やっちゃったんですよ~!その結果がこれ!100点満点中100点全部取りました!どや!面白いやろ~?どやー!

 

 そんな制作陣の顔が見えてきても満面の笑みで許してしまうようなとんでも満足度の作品です。

 

 なにせ主演は超、超名優のジャック・ニコルソン、そして人情味あふれる爺界最強との呼び声も高いモーガン・フリーマンの二人です。

 

 この二人が演技しているんですよ!もう間違いはないでしょう。

 

 そして監督はスタンド・バイ・ミーでも監督を努めたロブ・ライナー

 

 お前ら大人げないなと思える布陣というか……

 

 在り来りな題材。では面白くするにはどうするか?最高の素材を使って最高の調理をすればいいという、その道を突き詰めた人間でなければできない大変ストロングな回答をこの映画は持ってきてくれています。

 

 ストーリーの方も本当に王道を突き詰めたような物で、目新しさはありません。ですが、ひたすら完成度が高いです。

 

 皆が求めている物を提供するために、それ以外の雑音を排除しようという徹底した配慮がなされている。

 

 まず、物語に不自然なところが一切ない。展開全てを見ていても、引っ掛かりを覚えるところがないんです。

 

 我々はフォクションだということを忘れ、エドワードとカーター、二人の人生を本気で追うことが出来る。

 

 イヤイヤ、身分の違う二人が同じ病室になるわけ無いだろう。そこはフィクションだよ。と、思う人も居るでしょう。

 

 見てください。見てくれればわかります。

 

 冒頭数分で、エドワードというキャラクターを描写すると同時に、その不自然さを解消してしまっているんです。

 

 ありえないことをありえると思い込ませる。これは創作において必要な技術であると同時に、最も難しいことの一つであると思います。

 

 その腕前がこの映画はひっじょうに上手い。

 

 

 それは台詞回しにも現れています。目立ちすぎないようにしかし印象には残るように、さり気ない会話にユーモアを含ませ、後に使われる伏線を残す。

 

 どの台詞も「この二人が言いそうだな」と感じる。それでいて、物語を進める為に必要な要素がそこかしこに含まれている。

 

 物語のための台詞のはずなのに、物語の為に作られた台詞に思えない。

 

 生きた言葉が劇中で使われている。だから我々も夢中になってこの映画に没頭できる。

 

 派手な仕事ではありません。

 

 ですが、もしかしたら創作における最高の仕事というのは気づかれないことにあるのかもしれないなと思ってしまうほど、どの台詞もよくできている。

 

 

 

 いやこれは本当に凄いことなんですよ。かっこいいシーンだとか、悲しいシーンだとかは誰でも思いつけるんですよ。でも自然なシーンというのを書こうとするのはメッチャ難しいんです。

 

 誰もそんなところに注目しないから。良く出来ていれば出来ているほど、印象に残らなくなるから。でもこの映画ではそういったシーンにこそ力が込められている。

 

 ではなぜそうするか?そのほうが面白くなるからです。

 

 そこに力を込めて、視聴者を釘付けにしてこそ大きなドラマが映えるとわかっているからです。

 

 事実、完全に二人に心を奪われてからのクライマックスの展開で私は完全に心を破壊されました。尊い……爺……尊い……

 

 いやマジで面白いんで見てください。アマゾンプライムに入ってこれだけ見ても得したなと思えるくらい面白いので見てください。

 

 人生において最も賢い一時間半の使い方の一つだと保証します。

 

 見ろよ!この記事読む時間があったんだから見れるよな!

 

 頼んだぞ!

 

 それじゃあな!

 

 

 じゃあな!